SSブログ

理不尽を認めるな! [Japan Football]

オシム監督を巡って大騒動になりつつ有る日本代表次期監督選考。

しかしまぁ…オシム監督を望む声が多いのも驚きですけれど、何よりそんなオシム監督が
在籍するジェフ千葉の人間を無視して強奪しようとするかのような姿勢…。

それって許されるべき事? 人間として許されるべき事?
もしもオシム監督じゃなくて他のJクラブの監督引き抜きでも同じ事になりませんか?
そう言う前例を認めちゃったら協会の圧力にいつでも脅える状況になってしまいますよ?

さて、オシム監督と言えば「オシム語録」が巷では大人気のようですね。
ナビスコカップの時にオシム監督を賞賛する声を聞いて読んでみましたけれど、これまた凄い。
何よりこのイビツァ・オシムという老将の生き様を知ると…ユーゴ紛争のあの凄惨さを思い起こせば
よくぞあの過酷な内乱の中で…と頭の下がるエピソードがとても多い方なんですね。
#詳細は割愛しておきましょう。是非とも御自分で調べてみるとより実感が湧くと思います。

そんな彼がジェフGMの祖母谷氏の三顧の礼によって訪れたジェフ千葉と言うホームタウン。
決して立派と言えないスタジアムと、貧乏と言って良い運営状況。
何もかもが無い無い尽くしと言って過言ではないチームの監督を引き受けた時を振り返った時の話。

「何よりも決め手になったのは、祖母井が何度もオーストリアまで訪ねて来てくれたことだ。」

「はじめは正直、環境の悪さに少しガッカリしました。でもジェフには才能のあるいい選手がいて
 とてもがんばっていた。 私にはそれが新鮮だったのです。ここで新しいチャレンジをしようと思いました。」

そんな環境の中からチームにとって選手にとって良い方向を見出す事。
オシム監督は時には苦悩しながらも、チームと共に向かうべき方向を模索し続けました。

「私には理想とするサッカーはない。『こういうチーム』と決めてしまうとそれ以上のチームには
 ならないからだ。完璧と言えるチームはないと思っているし、起こりうる状況の中で
 常に前進して行くだけだ。」

「日本人は、海外のまねをするのではなく、自分たちの持っている特長をもっと生かすべきだね。」

「サッカーとは、トータル的にこれが理想というものがない。だからこそ魅力的なんだ。」

ジェフ千葉はナビスコカップ制覇は果たしたものの、まだ悲願と言うべきリーグ覇者は果たしていません。
実はオシム監督就任前から惜しい所までは登り詰めているのですけれど…。
世界中でも名将と認められる人物ですら、Jリーグを制する事は難しい、と言う意味でも有りますが
これをすれば絶対に勝てる、と言うスポーツではないからこそ、オシム監督はこう言うのです。

「レーニンは、『勉強して、勉強して、勉強しろ』と言った。
 私は、選手に『走って、走って、走れ』と言っている。」

「限界には、限界はありません。限界の定義は何だと思いますか。
 限界は個々の選手の目標で限界を超えれば、次の限界が生まれるのです。」

「どの選手に対しても、常に満足することはない。
 何故なら満足してしまうと成長が止まってしまうからだ。」

「試合というものは、勝ちたいという意識が強いチームが勝つものだ。」

「自分たちを信じないとサッカーなんてできない。だからこそ賢くやる!
 ここで誰がどのように動くか話したって、グラウンドで出来なければ意味がない。
 タイトにつくことと、動くこと!」

#いずれもJEF千葉の公式HP『オシム語録』より転載しております。
http://www.so-net.ne.jp/JEFUNITED/
#出来れば上記のHPでじっくりと読んで頂くとよりメッセージが感じ易いでしょう。

これだけの言葉を並べてみると、オシム監督は何を一番大事にしているのかが
よく分かるのではと思います。何を信じるべきか、何を考えるべきか。
慢心は抱いていないか? 満足してはいないか? 自分で壁を作っていないか?

この言葉一つ一つが今の日本に欠けていると言っても過言では有りません。

でも、ね。
本当はそういう言葉が出てこなければこないほど、人間としてより完璧に近づける。
でも完璧とは? 完璧も一種の限界という壁じゃないかって気も湧いてきます。

…さて。
話を冒頭に戻しましょう。これらの言葉を前にして、川淵会長の「言っちゃった」失言。
そこから開き直ったかのような強引とも思える交渉開始。

今回の日本代表が足りなかった部分とは何だったのか。
オシム監督に求める内容とは何なのか?
そして、川淵会長のこの行動はそれらに関して反しない物なのか。

どうか考えてみて下さい。


未来に向かって。 [world cup]

有る程度自分の考えを大衆の前で披露してみてその反応を確かめてたのですが
そろそろ固まりつつ有るかなぁ…。取り敢えず、自分のスタンスを再確認する2週間でした。

WBCネタを書いてて思ったのは、自分にとっての野球観の再確認も割と大きかったような。
だからこそ、大塚とかイチローとか川崎に王監督、宮本・松坂・上原・清水…一人一人思い浮かぶと。
元々、チーム固定で応援していないだけに「この選手はここが見所」みたいな見方をよくするだけに
割とその人が背負う歴史を見てしまう癖がなかなか拭えないかも知れません。

さてはて、1分2敗でドイツを去った日本代表。
中田の孤独の涙、オーストラリアの悪夢の8分間。柳沢の大き過ぎたチャンス到来と失敗。
サッカー王国ブラジルの強さ。日本代表サポーターの姿勢。PVで繰り広げられた醜聞。
今回の日本代表を巡って、ありとあらゆる欠点が暴き出されたWCだっただけに釈然としない物が。
だけど、それ故に何の為にサッカーを見てきたのか、と改めて思いを確かめる機会だったと思っています。

それにしてもオシム監督…ねぇ。
浮かれては駄目ですね。これでは北京五輪に長嶋監督を推す声と何ら変わらないと思うので。
逆に何故オシム監督を推す声が多いのか。そこにしっかりとした視点が伴っていないと。
特に日本人はブームに乗り易い等熱狂的になり易いだけに、よく考える姿勢も持って欲しいと思います。

まぁ、オシム監督のコメントを見返しても上杉鷹山みたいな格言好きな日本人には
たまらない存在ですが、それだけに終わらせられる人物じゃないって事も考えなければ。
特にオシム監督はユーゴ代表監督時代から筋の通った人生観を掲げてきた人ですしね。

今の時世、自分達が大事にしなければならない物。
それはWBCのイチローや王監督のように…そして今回のジーコやオシム、中田のように。
スポーツを通じて自分達は何を感じたいから見ているのか…どうして応援しているのか…。
そういうのも含めた上で、心の底から応援出来る気持ちを持ちたいな、と思いました。


夢を託して良いのですか? [world cup]

このタイミングで取り出すべき内容なのかとちょっと疑問に思いましたが
次回のクロアチア戦までに直せる事と言う意味ならば有りなのかな。

少なくとも後2戦有る以上は全員残された機会を物にしていく決意と
サポーター達に渦巻く不満や不信を払拭するくらいの勝つ意欲。
個人的には下手すれば監督はおろか選手同士の信頼すら失せた気も。
そういう状態の中で短期間で信頼を回復させる、若しくは信用する精神。

どうも川口や中田の行動を見てても回りをアテにしてなかった気がしてます。
更に責任転嫁するかのような安易なボール回し。
最低でもこれだけ挙げられる以上最早チームとして成り立ってないでしょう。

今の時点で欠けているのは「信頼」じゃないかな。
元から懸念してましたけど、個を尊重し可能性を信じたが為に
今までの日本代表が持っていた連帯感が薄れてしまったかのようです。
何かどこかの銀河系軍団に似たような崩れ方してたような…。

改めて今回の敗戦は「勝てる勝負を自ら滅ぼした試合」に尽きます。
そして今ドイツに居るサポーターは高い金出してまで応援に行ってるのですから
自分達が見た試合がそれだけの価値が有ったか考えて欲しい。
今のままじゃ他国の国歌の最中に応援やってた私設応援団と一緒。

まぁ、クロアチアとブラジルで連勝する可能性も有るんですけどね。
それで今まで結果オーライで通ってきたジーコの強運には驚かされますが。
…益々日本代表の魅力が分かんなくなってきました(汗)
もしかして最初からジーコだけ応援してたような印象を受けるんですけど。

最早善戦で喜ぶチームではなくなりました。
だからジーコは自分の理想像を日本代表に委ねようと思ったのかな。
それだけの能力をチームが持っていたのかどうかでも有りますし
逆にガチガチのシステム戦術でしか対応出来ないチームなのか。

いつまでもドーハやジョーホールバル、日韓WCのベスト16を振り返って
右上がりに進むなんて幻想を追い求めていたらねぇ。
そういやクロアチア戦の舞台はニュルンベルクでしたね。
もし負けたらニュルンベルク裁判なんてタイトルで批判するんでしょうか。

そうそう、サムライブルーってフレーズで思い出しましたけど
「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」ですよ。日本代表の皆さん。
それってジーコに盲従する勢いの決意の表れ?
それともジーコに諫言してでも正しい方向に導こうとする決意?
いくさびとの意味で挙げているのならば、骨折してでも流血してでも
生命を捨ててでもゴールにボールを押し込む覚悟を持って頂きたいです。

ま、オーストラリア戦の二の舞やったら「士道ニ背キ間敷事」で全員切腹。
サムライ名乗る以上はクロアチアとブラジルと刺し違えてでも。

さて、よく分からない論理になった所で脱兎しておきます。


World Baseball Classic(4) [World Baseball Classic]

夏に北海道で世界少年野球を行うようですね。世界少年野球推進財団理事長でもある王監督が
やはりキューバの選手を例に挙げて「いずれはWBCで活躍出来るような選手に」と述べた所からも
常に野球に対して高い視野から見守りつつ種を蒔いていこうと言う信念を感じさせられました。

そして改めて北京五輪代表就任の非公式打診を認めた上で断っていますし
現役の監督がやるべきではない、とのコメントにはちょっと首を傾げましたけれど
出来るだけ一人に負担を強いるような事はしないように、との配慮でしょうね。
オーナーサイドとしては王監督の決断を尊重するコメントも発していましたが
改めて辞退を表明した事に安堵を抱いています。

その点全日本野球会議の長船騏郎委員長のコメントが情けない。
「私の中では長嶋が一番で、後は王、星野ぐらいしか候補にない」

星野さんだって嫌がるよ。
日本代表その物には誰もが興味は抱くだろうけれど、そう言う視線で打診されるのは
正直言って星野さんには噴飯物でしかないでしょう。確かに人気面では絶大ですけど。
それこそ野村監督? 同じ事でしょうね。揃って『年寄り(失礼)の知名度をアテにするな!』でしょう。

ちなみに個人的には…現役ですけどヤクルトの宮本とか日本代表経験者で年長者を想定してたり。
そこまでしなくても大島コーチだって立派な監督経験者ですし、球界が協力して国際野球専門監督を
育成する気概くらいは持って頂きたいなと思ってます。既に引退した選手で指導者向きの人材となると…
出来れば国際野球経験者がやっぱり望ましいですから、自ずと五輪出場経験の有る人になるでしょう。
まぁ、ちょっとサッカー協会と被る雰囲気も有りますけれど、せっかく王監督が種を蒔いてくれただけに。

韓国を見たら元中日でサムスン監督でもある宣銅烈が中日でコーチ修業してましたし。
楽天でも池山がコーチ修業してますね。確か。池山は開花するのしばらく先になりそうですが。

…田尾さんやんないかな。割と適役の気もするのですが。
変に監督業に染まってないだけに化学反応も?(落ち着きつつある時に解任されましたし・・・)

知名度だけでなく、チームを体張って引っ張っていく意志の有る人になって欲しいですね。
そして日本人選手一人一人全てに冷静な視点で評価出来る視野の広い人。
行く行くは松坂が言っていたように「選ばれる事自体が名誉」と胸を張れるような環境作り。

WBC優勝と言う結果を残した王監督の後任って事に重圧を感じるかも知れませんが、むしろ逆ですね。
立派な土台を築いてくれたからこそ、却って自由に理想のチームを描き易いと思うのですが。
極論、イースタンリーグや愛媛アイランドリーグまで足を運んで抜擢して大活躍・・・面白そうだと思うけど。
そう、日本代表という最高の舞台を利用した登竜門みたいな役目を担っても良い筈です。

そう言う所から日本球界を更に開拓するのも一種のロマンだと思いますが如何でしょう?


World Baseball Classic(3-1) [World Baseball Classic]

なかなか書く暇が有りませんでしたが…。
#大塚さんのblogにはちょこちょこ書いている癖にね(笑)

王監督がWBC日本代表を引き受けた英断はこれからのWBCや野球界において
大きな一石だったのではないかな、と今では思っています。
逆に長嶋が倒れていなかったら恐らくアメリカで指揮していたのは彼でしょうね。
でも果たしてそれでWBCを制覇出来ていたかどうか、となると正直言って分からないです。

「松井秀も長嶋監督なら出てた筈。」
「長嶋も選手と一緒に盛り上げてくれる。」
「やっぱり日本代表は長嶋さんでなくっちゃ!」

結果論に過ぎませんが、長嶋が倒れた事はON人気に支えられていた部分の危うさを
浮き彫りにさせた上に王監督が引き受けるまでは「一体どうなるんだろう?」と思ってました。
アテネで実質的に監督を務めた中畑も頑張ってはいましたが、個人的には実績ではちょっとね…。
星野も候補に上がってましたが、それって結局ON人気のスペアみたいな感覚でしかない。
まさか現役の監督が韓国みたいに出てくる? 恐らくまず有り得ない。
むしろMLBですら選手を出す事に渋る風潮では日本だって同じ事だろう、と。

そして苦悩の末立ち上がった王監督。戦友の無念を胸に日本代表を率いる事を決断したのです。
更には日本球界を見渡しての責任感、今まで無かった世界一を争う舞台と言う荒波の中へと。
その時私は王貞治が現役時代素晴らしい選手だった事を思い出さずにはいられませんでした。

今後も破られる可能性は薄いであろうホームラン最多記録。
つい最近バリー・ボンズがMLB歴代二位になりましたけど、歴代一位にして
世界少年野球推進財団を共に立ち上げたMLBの伝説的打者でもあるハンク・アーロン。
MLBのあるアメリカでは伝説を特に尊びますしね。純粋に野球を愛するファン達の盛大な声援を受け
世界にも知られる伝説を持つ男が監督を務めた事は世界中に大きな一石を投じる結果となったのです。

野球の伝道者自らがこうして産声をあげたWBCに立ち会った事、これも歴史に残る事でしょう。
片や現役の監督ですが、ハンク・アーロンは今でもアメリカ各地で野球を教えていると聞きますしね。
そんな彼が始球式を努めたWBC決勝戦で日米の伝説的ホームラン打者が大舞台に揃い踏みで
華を添える…これだけのメッセージ性を世界中に伝えるシーンはこれ以上無かった気がします。

2人の大打者が見守る中で繰り広げられた決勝戦。
優勝した日本は言うまでも無いですが、最後まで諦めなかったキューバも見事に戦いました。
そして、今後の世界中の野球を愛する者ににとって特別な舞台にしていく意味でも。

失礼ながら長嶋監督ではたとえ優勝しても日本だけの盛り上がりで終わった気がするのです。
勿論、その他の監督にしても同じ事が言えるでしょう。こう言う風に考えると王監督が
WBC日本代表を引き受けた事はこれからの野球の為にとって良かったのではないかな。
だからこそWBCに起こった様々な問題点をこれからじっくりと議論しあい改善しながら
世界中の誰もが見ても、また野球を志す者達の為にも世界一の大会にしていって欲しい。

決勝戦終了後、キューバのカストロ議長が次回WBC開催地名乗り上げを見せたように
韓国が三度に渡る日本との熱戦に一喜一憂したように、更にはアメリカを下したメキシコが
日本に激励を送ったように、国を超えて野球を愛する者達が様々な反応を残したように。

『野球を通じての国際交流』

試合終了後、王監督がキューバの選手達と握手を交わすシーン。
あの中には世界少年野球推進財団のイベントに参加していた選手もいたのです。
きっと優勝も当然ですが、野球に人生を賭けてきた事が報われた思いだったでしょう。

まだまだ語る事は尽きませんが、改めて大英断だったと思います。
イチローと王監督で感じた事も有るのですがこれはまたの機会に…。

(追記)
「僕は野球しかやってこなかったし野球しか知らないから、だから野球の魅力を皆に教えたい。」

現役最後の方になって思うように活躍出来ない状態となっても一本足を頑なに貫いた姿勢。
王監督は大好きな野球に貢献出来る事、野球ファンが喜ぶ事をずっと考えていたのでしょう。
そして監督の采配を見ても選手をとことん信じる姿勢。まさしく『信念』の人ですね。

イチローは自分の信念と同じ匂いを王監督から感じた気がします。
何となくだけど、いつかは同じ道を歩むような気がしてるのですよ。
だから王監督に打撃について聞いてみたのでしょうし、理解者を得たような感覚を受けたかも。
こう見ると王監督と並んでたのを見てイチローなりに甘えてたんじゃないかなと思います。

・・・予感だけど次回のWBCは辞退するかも。
「必ずしも僕が出る必要は無いと思います。何故なら・・・」


World Baseball Classic(3) [World Baseball Classic]

個人的に野球に関しては若干ファンに毛が生えた程度の認識でしかない思うのですけれど
これでも幼い頃から野球は身近な存在でしたし、サッカーにも熱中した事が有るとは言え
結局は野球が自分に合っているかなと、改めて感じています。

と言うより、サッカーはフットサルなら経験有るんですが…如何せんついていけない(笑)
その点野球だとのびのびと出来るのも有りますし、周囲が野球チームに入っていた事も有って
よく練習相手に駆り出された事も有っただけに、身体が野球のリズムに慣れている感じがします。
勿論、スポーツ…特に球技はこれだけじゃないのは分かってはいるんですけれど
『スポーツと言えば?』と聞かれたらまず野球と言うのはこれからも変わらないように思います。

さて、幼い頃のヒーローとして誰もが挙げられるであろう王貞治。
よく長嶋茂雄とあわせて挙げられる人ですけれど、物心ついた時には『ピッチャー鹿取』の頃でした。
マスコミとか見ていると長嶋の方ばかり持て囃されてますけれど、個人的にはそれほど長嶋には
感慨も浮かばず、かと言ってその魅力を感じない訳も無いんですが…野球じゃない所で
エンターテイナーみたいな存在感には少し首を傾げているのも偽り無き本音だったりします。
勿論それだけのカリスマを持っている方ですから、充分に納得は出来るんですけれど…
ここ最近の、病気に倒れてからも長嶋長嶋と騒ぐマスコミを見てると道化師を見ているような気分に。

それじゃ王監督だって『いつまでもON時代じゃないんだから』と苦言を呈すのも無理ないですね。
確かにネームバリューも一際高いですし、アテネジャパンを見ても影響力の大きさに驚きますが。
…まぁ、日本を代表してアテネで指揮しようとした矢先に倒れてしまった無念は大きいでしょう。
でも、カムバックとして北京五輪監督ってのも期待しない事も無いんですよねぇ。
ただ、ここは敢えて勇退と言う形で違う方向で野球界に貢献出来る道を模索して頂きたいかな。

話が脱線した所で改めて王監督。

長年巨人で4番を勤め上げてしばらく後に巨人監督となってからダイエーホークスの監督に。
当時のダイエーは今の楽天と同じ…とは言えませんが、出来たばかりの球団でしたし
最初の頃はあまりもの体たらくに王監督に生卵をぶつける心無いファンもいました。
ただ、そこから地道に戦力補強や九州出身の選手主体など様々な目標を掲げながら
城嶋や井口、新垣に川崎…まだまだ数え切れないですが今活躍している選手の殆どを
秋山や工藤等を始めとするベテラン選手達と一緒に築き上げてきたのが印象的ですね。

そう言う意味では巨人時代よりも現在のSBホークスの王監督は
現NYヤンキースの松井秀喜を獲得した長嶋監督よりは派手さは欠ける所も有りますが
若干私の贔屓目が有るとは言え、非常に素晴らしいチームを作り上げた実績を見れば
指導者としての王と長嶋を比べると王監督に軍配を上げたい所ですね。

まぁ、巨人の長嶋監督も全く劣るとは言い切れませんけれど
折角生え抜きに良いのが揃っているにも関わらず、外部から戦力補強の一手ばかりで
その頃から巨人の魅力が失せてしまっていたように感じていました。
尤も、今は個人的に注目していた矢野が活躍していますし、ここ最近の快進撃も
有る意味では遅過ぎた抜擢と言わざるを得ない部分も有るのですが如何でしょうね?
故に原監督には巨人を内面から魅力を上げていくチームを築いて欲しいなと思っています。
ちなみに私はアンチ巨人を自負していますけれど良い選手はいますからね。巨人には。
注目度が高いチームだからこそ出来る手段も有るだけにより選手を光らせる起用を心掛けて欲しいな。

おっと、またまた脱線。
さて、そんな王監督も過去の野球人としての実績から振り返ってみてみると
パリーグにおいての王者チームを築き上げた実績が有るとは言え、様々な苦難も有っただけに
#ダイエーフロントにおける問題や、SBに移譲される経緯等有りますがここでは割愛します。
割とその実績を評価されない面も有ったように思っていました。
特にここ数年ではパリーグ覇者にも関わらずプレーオフで涙を飲む事が多かったですから。
どうも肝心な所で詰めの甘い監督と見ていたのは偽り無き本音でした。

そこで王監督にとってのターニングポイント。長嶋監督が脳梗塞に倒れた影響で
任命されたWBC日本代表監督。まさか現役の監督が選ばれるとは想像もしていなかった筈。
引き受けるに当たって、SBホークス監督としての立場も含めて苦悩が有った事でしょう。
しかし、結果的に日本代表監督として…そして現役の監督代表として…そして…。

ここで一旦閉じましょう。


World Baseball Classic(2) [World Baseball Classic]

書けるうちにどんどん書いていかないと何を言いたいのか忘れてしまうし。

まずは一回目に大塚を取り上げたので、投打のリーダーとしてもう一人…イチローですね。
こちらはもう言うまでもなく、メジャーリーグでシーズン最多安打最高記録を獲得したりと
日本でのシーズン最多安打記録と合わせて益々伝説の域に登り詰めようとしている選手。

さて、イチローと言えば日頃のコメントからして実に冷静かつ一見堅苦しいと言うか
あまり喜怒哀楽をはっきりと表さない内容が多く見受けられますけれど
そんな先入観もWBCにおいては人一倍感情を露わにしたコメントのオンパレード。
中には「こんなイチロー始めて!」と驚く人も多かったのではないでしょうか。

しかし、今になって振り返ってみれば…全く感情を露わにしない故に冷静なタイプかと思えば
『古畑任三郎SP』で試合中台詞の練習までやってたと言う役者顔負けの演技を見せましたし
WBCの一連のコメントで喜怒哀楽を表したイチローの表情。
こう見ると本当は体内に流れる熱い感情をぐっと抑えてクールに振舞おうとしてるのがイチローなのでしょう。

阪神大震災で壊滅的被害を受けた神戸において『がんばろう神戸』のキャッチフレーズの下に
シーズン最多安打記録からオリックス優勝までと当時から素晴らしい成績を収めてきただけに
今では『出来て当然』と見られる面も有りますが、WBCや移籍当時のマリナーズのイチローと
照らし合わせると、非常に高いモチベーションがイチローの原動力なんだろうなと思います。
と言うより…彼も本来は気持ちを前面に打ち出すタイプのようにも感じるのですがね。
正確には常に高い水準を自分に課して、それに向かって駆け上がっていくタイプなのかな。
故に普通より実に長いスパンで捉えて取り組むだけに自然とあのような姿勢になっているのかなと。

でもWBCにおけるイチローを改めて振り返ると、そこには野球小僧の鈴木一朗がいたように思います。
SBホークスの川崎が実に懐いていた事や、王監督との技術談話。更に日本代表への思い。
確かにチームリーダーとしての役目も担ってはいた物の、久々に同じ日本人とともにしかも世界レベルで。
最初こそチーム状況に難色を示す素振りも有りましたが、二次リーグ・準決勝・決勝と少しずつ
野球小僧に戻っていったような気がしますね。ある意味では野球への原点回帰だったのかも知れません。

「出来るならばこのチームとメジャーリーグで戦いたい。」

到底叶えられない事は百も承知で言った言葉。
素顔を晒し出して晴れやかな笑顔で語った姿から改めて野球の魅力に惚れ込んだように感じます。
たとえ自分が思うように活躍出来なくても後続が何とかしてくれると言う安心感も有ったのでしょう。
もしかしたら一人で黙々と果てしない頂点を見ていたイチローに手を差し伸べてくるチームメイト。

「バッティングが簡単だと思った事は有りますか?」
「そんな事は無かったよ。」

ホームラン最高記録を誇る王監督からの言葉に安堵の笑顔を浮かべるイチロー。
もしかするとWBCを経験するまで孤独を噛み締めながら突き進んでいたのかも知れません。

野球は一人で戦う物じゃない。
たとえどんなにヒットやホームランを打っても周りがそれに乗って盛り上げていかなければならない。
過去にホームランバッターばかり揃えて『史上最強』と名付けた打線も有ったけれど、蓋を開けてみれば
なんて事の無いただの空砲揃い。仮に4割5割打者が居たとしても続かなきゃただの見殺し。
塁に出て盗塁で投手に揺さぶりをかけると同時に、打者のリスクを軽減させるプレイや
ゲッツー崩しに塁間でのスクリーンプレイ。飛んできそうな所に予め立ってピンチを救う好捕を狙ったり。

キューバ戦では様々なチームプレイが多く飛び出した好試合だったと改めて思っています。
川崎がエラーを連発してもベンチで激励する姿に、9回裏2アウトで王監督がマウンドに向かった姿も
これがイチローが一番夢見ていた理想郷なのかも知れませんね。

あの日は全てがイチローにとっての『フィールド・オブ・ドリームス』だったのかな。

さて、シアトルマリナーズもここ数年はチーム事情も芳しくないとあって低迷していますけれど
城嶋も加わってきた事だし、少しずつ現戦力で盛り上げて欲しいですね。
しかし、アメリカンリーグに多いんだよなぁ。日本人選手。実に悩ましい。
#人員的にはナショナルリーグとそれほど変わらないんですけどね。
#でも一人だけ挙げろと言われたら大塚になりますが。斎藤も頑張って欲しいけど。


World Baseball Classic [World Baseball Classic]

もうすっかりとWBCの余韻も醒め切った雰囲気がしますね。

今はもう日本でもアメリカでも既にシーズンを迎えているのですが
これから約一年経過してファンがWBCで活躍してた選手のどれだけ覚えてくれているだろうか。
#恐らく2006年の重大ニュースでは上位に挙がって来るでしょうけれどね。

まずはメジャーリーグに在籍しているイチローと大塚。
彼等は投打のリーダーとして大車輪の活躍を見せた事は言うまでも有りません。
そして、今の所は大塚がクローザーに任命された直後に早速セーブを挙げていますね。
元々大塚は持ち前の気迫でぐいぐい押していくタイプからして大舞台向けですが
裏目に出ると自ら危機に陥る怖い面も出てくる故に一部のファンからはハラハラドキドキと
言った所(笑) まぁ、自分はそう言う所も含めて大塚に密かに注目をしていたのですけれど。

思い起こせばメジャー移籍の頃、近鉄に在籍していましたが当時はそれも叶わず
中日に移籍してから漸くサンディエゴパドレスに移籍。そこには当時現役セーブ最多を誇る
絶対的守護神であるトレバー・ホフマンが。WBC決勝戦で大塚がマウンドに上がる時に
流れたテーマ曲「hells bells」は元々ホフマンが使用していた事と、そして大塚がパドレス在籍時
ホフマンが大塚を誘って施設訪問などチャリティーに勤しんだりと、なかなか親密な関係だったようです。
大塚本人もホフマンに非常な敬意を示している事と「hells bells」の経緯から見ても
元々守護神としての実績が有るのに、日本の最多セーブを誇る佐々木や高津以上の
実績を誇るホフマンとの出会いは大塚にとっても実に有意義な出来事だったかも知れませんね。
そう言えばいつか調子の悪い大塚にアドバイスを送ったらたちまち調子を取り戻した話も有ったっけ。

いつかヤンキースの松井を抑えた時に「大塚さんと対決したのは記憶に無いですね。」とのコメントに
ずっこけながらも日本のオールスターで一度やってるよ!と、その時の結果をすらすらと言ってたり。
他にもパドレスのCMでホフマンに「akiはテーマ曲何か決めたの?」「え、俺の曲かい?」
そして何故か芸者ガールを引き連れてモーニング娘。の「LOVEマシーン」を熱唱するお茶目なオチ。
顔は強面な雰囲気だけど、実はユーモア溢れる大塚。
詳しい話は実は下記のコラムにも載っているので、一度目を通してみると良いかもしれません。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/mlb/04season/players/matsui/column/200408/at00002243.html
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/mlb/05season/column/200509/at00005992.html

改めて日本でも元々守護神としての実績は有りましたが、MLBに舞台を移してからも
「ヨッシャー!」の一見ど派手な印象を抱かせる彼は一歩一歩階段を上がっていく人に思います。
その点、イチローや野茂のようなインパクトは意外に少ない存在でしたけれど。
#もう一つ、日本のマスコミがなかなか彼を追ってくれない。松井やイチローや井口ばかり。
#場所柄だったり、セットアッパーだと「8回にマウンドに上がって1奪三振。勝敗に関係無し。」とかね。
#確かにニュースソースが少ないのは否定しないけれど…時々不愉快になるのは否めないです。

さて、少しずつWBCを通じて当時活躍した選手を中心にしばらく書いてみようかな。
その中で日頃感じたニュースを取り上げながら、自分なりに解釈していくblogにしてみようと思います。


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。